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カレー本書評

【書籍紹介】101の国のカレーの歩き方『世界のカレー図鑑』

歴史上大きな発見は伝染病が流行したときに生まれたというが、今回のコロナ禍でカレーの歴史は一気に進んだのかもしれない。

『地球の歩き方』シリーズから発売された『世界のカレー図鑑』。まずはカレーとはなにか、カレーの基礎知識、カレーの歴史、スパイスの歴史、カレー&スパイス年表、スパイス&ハーブ百科など簡単に紹介した上で、世界101の国と地域の「カレー」を写真付きで幅広く解説している。

カレーの射程は広く遠い。そしてまだ変化の途中でもある。全ての国を探り尽くしても終わることのない探求がそこにはあるのだろう。

こうしてみると、世界はカレーに溢れすぎている。

カレーの定義

カレーとは何なのか。それは、考えてみると簡単なようでとても難しい問いだ。本書では、『カレーの歴史』にあげられた2つのカレーの定義をベースにしている。

コリーン・テイラーセン『カレーの歴史』におけるカレーの2つの定義
 
①スパイスを効かせた、肉、魚、または野菜の煮込み料理で、ライス、パン、コーンミール(乾燥させたトウモロコシを挽いて粉にした食べもの)などの炭水化物が添えられた食べもの。

②汁気のあるものもないものの、カレー粉で味付けした料理



これに加えて、一般的な日本のカレーのイメージとは異なっていても様々な国の多種のスパイスを使用した料理も「広義のカレー」として紹介している。

・多種の香辛料を使用した、米やパン、芋などの主食と食べるおかず
・カレーパウダーを使った料理
・香辛料はトウガラシしか使用していないブータン料理
・多種のスパイスを使っているがおかずではないビリヤニなどの米料理やサモサなどのスナック


世界中に特派員がいて生の情報が収集できる地球の歩き方ならではの強みを活かし、この定義にあてはまるカレーのある国と地域には、インドからの影響という意味で5つのグラデーションを設定している。

インド食文化圏〜〜インド系住民がいる国〜〜インドの直接の影響〜〜イギリスのカリーパウダーの影響〜〜土着の香辛料を使う国・地域

このフレームは世界の食文化を見る上でわかりやすいのでぜひ活用してみたい。

感想

こんな図鑑に小学生のときとかに触れていたらもっと人生狂っていたな…。インド亜大陸周辺の料理はおおかた作ったことがあるものが多かったが、東南アジアやアフリカなどの料理は全くわからないものも多かった。

まずはインドをもっと深く掘ってみたいが、いまやインド移民は世界中にいるし、影響を受けた食文化圏も幅広い。こうなったら全世界の国を回ってもっともっとカレーを探求していかなければ。

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