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西インド料理食体験

老舗グジャラート料理店 Khazana【大阪・西中島南方】

『エンドロールのつづき』という映画を観た。インド映画らしからぬ、というと変だがアンニュイなニュアンスやぼんやりとしたシーンが続く映画で、映画が大好きなチャイ売りの息子の小さな子供が主人公だ。お母さんの作ってくれる美味しそうな食べ物のシーンがなかなかたくさんある映画だった。

映画『エンドロールのつづき』公式サイト|2023.7.5(水)DVD発売&デジタル配信開始
世界中観客賞を受賞!サマイ、9歳、チャイ売り。恋に落ちたのは“映画”だった―。珠玉のインド映画の数々が彩る、実話から生まれた感動作!

この映画の舞台がグジャラートで、インドでは首相のモディやガンディーを輩出している、かなり発展している州だ。ベジタリアンの比率が高く、お酒の販売が禁止されているなどかなり禁欲的な州であるというイメージも強い。

そんなグジャラートを提供する老舗が大阪にあり、ディナーで行くといつでもグジャラート料理が食べられる。ただ食べログなどで写真をみるとあまりグジャラート料理をちゃんと出していないのかな?と思って期待値ゲージはそこまで上げずに訪問。結論としてはとてもおいしかった。

入ると店内には自分一人だけで、客一人に対して店員が3人接客してくれるというインドみたいな状況になった。グジャラートスペシャルディナーはターリーだけではなく、コースのような形で出てくるらしい。

始まりはスープだ。具材はもやしえのきキャベツ、少しMSGが入っている感じも含めてとてもインドらしいとえばそうかも。

次にdahi vada。ダヒはヨーグルトで、ワダは団子的な意味かもしれない。穴の空いた南インドのワダとは遠縁の親戚くらい。揚げた小さなワダがヨーグルトに浸してある。

セブというスナック菓子ものっていて、コリアンダーソースが爽やか。グジャラートは軽食の文化で、farsanと呼ばれるスナックが豊富な地帯らしい。

豆のサラダ。なんか放射状のもりつけって独特だ。太陽のイメージなのだろうか。
発芽ムング、じゃがいも、ラジマが具材で、アジョワンきいてるね。


前菜がやたらボリューミーだが、ここでやっとターリーの登場。雑穀やひよこ豆の粉を混ぜたほうれん草入りのテプラと、お粥(キチュリ)が主食。

カレー的なものは3種類で全て菜食。

皮付きの黒ひよこ豆がヨーグルトベースのカレーに入ったもの。ゴーヤ、じゃがいも、カシューナッツのシャーク(カレー的な意味)、ひよこ豆の粉ベースのカディ。
ゴーヤのシャークはゴーヤくたくた、カシューナッツが美味しい。カディはクローブとカレーリーフが同居するという少し珍しいスパイスの使い方。

炭水化物ばかりで腹がしんどくなってくる。

カディとキチュリはセットで食べるものらしい。途中で急に現れたオーナーとお話ししたらキチュリ屋さんをやりたいとしきりに言っていたが、それはなかなか日本では難しいだろう。

お話を聞いてみるとすでに開店から29年らしく、『あまから手帖』や『dancyu』、『カレー全書』などにも掲載されたことのあるお店だった。

また、最近では冒頭の『エンドロールのつづき』に登場する料理の料理教室なども開催しており、大阪の人たちが集まる場所になっている。


お土産でテイクアウトしたドクラとパトラがやたらおいしかった。どちらも主な原料はひよこ豆の粉で、ドクラはむっちりしたケーキ状のもの、パトラは里芋の葉っぱを包んで巻いて、切ってから焼く。

ベジなのにやたらうまみが強く、肉の味がしたぞ。

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お店の情報

カジャナ (西中島南方/インド料理)
★★★☆☆3.37■【カジャナ25周年を記念してイベントを開催!】■予算(夜):¥2,000~¥2,999

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カレーの哲学.com

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