カレーを食べる

チェティナード家庭料理パルティー

先日、幸運にも経堂スリマンガラムのシェフ、マハリンガムさんの家で開催されたパーティーにお邪魔する機会があった。とても印象深い体験だったのでここに思い出を記す。

インド亜大陸に旅行に行くとき、一番美味しくて印象に残っている料理はやはり家庭料理である。レストラン料理や屋台料理も捨てがたいのだが、インド料理においてヒエラルキーのトップに居るのは家庭料理だと思っている。

名シェフはコンロを選ばず

当日、指定された住所に伺うと、普通の家庭用二口コンロで仕上げの調理に勤しむシェフの姿が。

普通のコンロを使い、たった二時間でぱぱっとこれだけの料理をすべて作り上げたらしい。一体どうやってやったんだろう、すごすぎる。仕事さえなければ仕込むところをイチから全部見たかった。


構成としては野菜の炒めもの(バナナ、いんげん、蛇瓜、インドカボチャ)が4つ、マトン、チキンフィッシュのコロンブ(汁物)が3つというものだった。これを、タミルナドゥでよく食べられているPonni riceで受け止めてワンプレートにして食べる。

普通に家庭で食べるときはここまでは品数はないと思う。普通にご飯+おかず3品くらいではないだろうか。

また、作っている人も主婦ではなくレストラン料理のプロのため、純然たる家庭料理という枠からも外れるのかもしれない。


当時は美味しさに心を囚われて振り返る余裕もなかったので、落ち着いた今、内容を振り返ってみようと思う。

ポンニライスについてはこちらの記事でまとめたのでご参考。


へびうりのポリヤルPudalangai poriyal。蛇瓜はインドが原産で、日本でも育てられている。名前の通りめちゃくちゃ長いへびのような見た目の瓜で、このときは皮ごと半分の輪切りにされ炒め物にされていた。


インドカボチャのポリヤルArasanikai poriyal。かぼちゃといっても甘みとホクホクさが少なく、若干筋っぽいがとても美味である。


Vazhakkai thuvatal(青バナナ)
マハリンガムさんはココナッツの入ったものはthuvatal、ココナッツの入らない炒めものをporiyalと呼んで区別していたが、これが一般的な名称なのかどうかはよくわからない。

ケーララの方だとココナッツの入った炒めものをthoranと呼んだりするので、そこにも近い言葉なのだろうか。

青バナナはバナナチップ並みに薄切りにされていて、甘みもないため芋のようでご飯にも合う。黄色いバナナを使うと甘くなってしまっていてイマイチご飯には合わない。


Beans thuvatal

さっと茹でて小口切りにしたあと、炒めてココナッツをまぶしている。塩加減と食感がちょうどよく、ご飯がすすんだ。


ノンベジメニューMutton Kulambu
かなり骨が多いが、その分旨味が染み出ていた。コロンブというもののほぼドライのような仕上がり。

チキンコロンブ(kozhi kulambu)はかなりシャバシャバなのだが、ポンニライスにかけるとものすごくごはんがススムくん。丸鶏を骨ごと使うのが大事だと言っていた。玉ねぎは炒めたりせず、サンバルオニオンをまるごといれる。にんにくも潰しもせずまるごと入れる。トマトも形がなくなるまで炒めた形跡などはなく、無造作に煮込まれた感じ。
油とスパイスは大量に使われており、むせ返るように辛味もあるが、うまい。

チキンが終わった後におかわりポンニを召喚し、魚のコロンブMeen Kulambuをかけて食べた。
使われていたのはカマスである。皮が柔らかくて、ご飯との相性も非常によい。

〆はRasamThayir

ご飯を何度もお代わりしたので、久しぶりに胃が背中側までパンパンに拡張したような気がした。
お店をバンバン回しているプロが家で作る家庭料理にありつける貴重な機会での経験を逃すまいと自分の限界を超えて食べたからであろう。


こういう素敵なミールスを作れるようになりたい。ちなみにお土産で大量におかずをもらって帰ったため、帰りの電車の中はかなりスパイス臭かったと思う。

これからも、家庭にお邪魔できる機会があったらぜひとも積極的に突撃したいと思う。

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