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カレーについて考えるコラム

ベンガル料理はやっぱりおいしい

最近のマイブームはベンガルだ。

年末にダッカに行ったときに友達の実家で家庭料理をご馳走になってから、素朴だがベンガル料理は口に合うなと気づいてしまった。

以前行ったことがあったのだが、日本に帰ってから町屋「プージャ」や浅草橋「美味キッチン」などのベンガル料理の名店にも再訪した。コルカタのお母さんの味を思い出したし、二日間かけて仕込むバングラデシュのおもてなし料理を堪能した。

川内有緒『バウルの歌を探しに』や映画『タゴール・ソングス』などの作品を通して、ベンガルの地に溢れる歌や詩のことも知った。ベンガル文字はまだ勉強もしていないが。

「ベンガル」というとき、コルカタを含むインドの西ベンガル州とバングラデシュ一帯、またその周辺のベンガル語を話す人々の住む地域をさす。同じベンガルでまとめらてはいるけど、当然東と西では料理も違っていて、言葉も違うらしい。宗教も違うし違う国なんだから当たり前なんだけど。


ということで「ベンガル料理」はベンガル語を話す人々の郷土料理。ユザーンの書いたレシピ本がよいので、昔この本についてnoteで書いたけどもう一回書いてしまう。

レシピ本『ベンガル料理はおいしい』はいい

最近は外で食べることもできないし、家では白米を大量消費させるベンガル料理を中心に作っている。レシピ本をいつも次から次へと浮気ばっかりしてしまうから、『ベンガル料理はおいしい』の料理を改めて作り直してみることに決めた。

このレシピ本ではベンガル料理でよく使われている魚を日本で手に入る身近なアジやブリ、サーモンなどに置き換えて書かれていたり、「厚揚のダルナ」など日本の食材を使ったオリジナルのジャパニーズベンガル料理もあったりする。

この本を通じてある特徴は、とにかくターメリックの量が多め。マスタードオイルドバドバ。それからどの料理にも塩と同量くらいの砂糖が入る。結果としてかなり土臭くてあまじょっぱい仕上がりになる。色も黄色か茶色ばっかし。でも白米との相性がかなり良いのである。パンより絶対にご飯。

芋入りチキンカレーのチキンジョル(ジョルは水分の多いカレー)は治部煮を思い出させるような味に仕上がったし、アジのボッタはまるで加熱したなめろうだ。思わず日本酒に手が伸びそうになった。

ベンガルと日本は味の好みがかなり近いのかもしれない。そういえば、新宿中村屋のボースもベンガル出身。イギリスを経由していない日本のインドカレーのルーツはベンガルのカレーなのだ。恋と革命のベンガル。

チキンジョル、マトンコシャ、カボチャチョカ、ベジゴント、大根ダール、アジのボッタ




しばらくはこの本をとっかかりにしつつ、『ベンガル料理はおいしい』の向こう側を深ぼって行きたい。


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